楽器演奏は身体の感覚が大事

楽器の演奏には身体操作の意識・改善が必要です。
レッスンではこのへんをお伝えしています。

やはり身体の感覚が鋭い人、そうでない人といますね。
個人的な印象ですが、スポーツ経験のある人は楽器の上達が早いです。

もちろん、個人差はあります。
練習時間などにも左右されます。

スポーツ経験がないからといって楽器をあきらめる必要はありませんよ(笑)

あくまでもそういう傾向にあるということです。

身体の感覚に意識をむけないと絶対に上達しません

身体の感覚とは

まず、身体の感覚ってなんでしょう?

大きくわけて2つあると思います。

熱い、冷たい、痛い、などを感じる感覚。

暑い、寒いもそうだし、柔らかいなんかもそうですね。
つまり外からの刺激に対する感覚です。

これらは表面感覚、または皮膚感覚といいます。

一方、腕を伸ばしているとか膝を曲げているとか首を傾けているとか。
自分の体勢がどうなっているかに対する感覚。

これは外からの刺激ではなく内側から発生するものです。

重力の影響があるから外からの〜とかはやめてね(笑)

筋肉や関節などにある感覚受容器で感じとります。
これらは深部感覚といいます。

楽器の演奏で大事なのはもちろん後者の深部感覚。

自分の身体、体勢が今どうなっているか?
を意識しなければいけません。

ただし、全てではないです。
表面感覚も大事。

深部感覚が鈍いとどうなるか

身体の感覚、特に深部感覚が鈍いと楽器演奏にはかなり支障があります。

自分が動かしたい通りに動かせない、または動かせていないことすら気がつかない、からです。

例えば、単音で弾くとき。

単音弾きの良い例

理想はこういう感じですが、

単音弾きの悪い例

こうなっている人がいます。
余計な力みがあり指がピンと伸びている。

しかも力んでいることに気がついていない場合もあります。

例えば、コードなら。

コード弾きの良い例

理想はこういう感じですが、

コード弾きの悪い例

こうなっている人がいます。
しっかり押さえようとしすぎて力んでしまい、指同士が狭くなっている
残った小指も変に力が入っている状態です。

他には、背中が曲がっているとか、肩がやたら上がっているとか。
手元を見たい気持ちが強すぎて、頭が下がり、それに応じてギターのヘッドが下がり。

ギターのヘッドが下がると手首がキツくなるため、気がつきそうなものなんですが。
気づかない人がかなり多いです。

これはまぁパッと見でわかりますが
なかには歯をくいしばっていたり、足腰が力んでいたり、と
見た目ではわかりにくい状態の人もいます。

このへんも指摘すると、すぐに改善し音に良い影響が出はじめます。

表面感覚が鈍いとどうなるか

これはね、なかなか文字で表すのは難しいんだけど(笑)
本人しかわからない感覚だからね。

まぁでも、一番は左手でしょう。
弦を押さえている感覚。

ほとんどの人がこの感覚に意識を向けていません。

だから力んで押さえすぎちゃう。

「今、どれくらいの力加減かなー」と意識できていれば脱力は可能です。

あとは原理を理解すること。

ギターは弦がフレットに触れれば音は出ます。

ということは弦に触れるところまで最低限の力をいれ、あとは必要ないということ。
このへんは慣れれば指先の感覚でわかります。

感覚を鋭くするには

冒頭でスポーツ経験のある人は楽器の上達が早い、と書きましたが
その理由はもうおわかりですよね?

感覚が鋭いからです。

プロのアスリートに楽器教えたら、めちゃくちゃ上手くなるんじゃないかと思います。
誰か紹介してくれないかな(笑)

プロのアスリートは身体の感覚が鋭いです。
もちろんプロ同士の中では差があるんだろうけど。

少なくとも「プロ」としてやれている以上、一般の人よりは感覚は鋭いです。

では、どうやれば感覚が鋭くなるのか。

これは、観察意識そして反復です。

自分の身体がどうなっているか、指がバタバタしていないか、腕に力がはいって硬直していないか。
これらは外から観察できます。

例えば人差し指を動かそうとしているとき。
このとき人差し指以外のどこかが反応しようとしていないか、動こうとしていないか。
これらは意識です。身体の中の感覚に意識をむけます。

最初は難しいですが、じっくり自分の身体に意識をむけるようにするとそのうちわかってきます。
まぁ、観察とも併用になりますね。

こう動かした(観察)ときに
こういう感覚(意識)があるな、と。

そして、観察と意識ができるようになればひたすら反復します。

ただ反復するだけではダメです。

こうやったらこうなった、だったらこうやってみよう。
というフィードバックが大事になってきます。

最後に

自分の状態を観察して
自分の状態に意識をむけて

ひたすら反復すればどんどん改善します。

ただし、一定レベルまではです。

意識して意識して、あるレベルを超えようとすると
再び意識しないようにもっていかないと、そのレベルを超えることができません。

ある段階から意識すること”が邪魔になってきます

これは僕もかなり苦労しました。
ものによっては改善までに数年単位の時間がかかります。

じゃ今どの段階かっていうのは、自分で判断するのは難しいんだな(笑)

気になる人はレッスンへどうぞ。
サブスクでもOKです★

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