プロの予想はあてにならない ~講師の言うことは信用できるのか?~

どの業界でもそうですが、

プロじゃない人たちからすると
プロの言うこと(予想)は絶対的に思えるでしょう。

ところがプロの予想は意外とあてになりません

知識や技術は確かなものを持っていますが、

その知識や技術を元に予想をしたとしても
当たりません(笑)

なぜ予想が当たらないのか?

結局、人の心理が絡むからです。

プロの予想

プロはよく予想します。

経済の予想
インフルエンザなどの流行の予想
選挙も含め政局の予想
ファッションの傾向の予想
天気予報
スポーツの試合結果
と色々ありますよね。

当たらんでしょ?
当たらんのになんで予想すんの?

メディアに露出している人なら
予想してください、って依頼されるから仕方ない部分もあるんでしょうけど。

要は、求める人がいるからってことです。

予想してほしい人がいる。
予想してもらわないと不安な人がいる。

自分の予想と当たってたら安心するし
外れてたら準備・対応をせまられるんでしょう。

そんな大衆の心理をついて
商売している“予想屋”がたくさんいます。

天気予報はね、人の心理関係なく
データの蓄積なので多少はまともなんだけど。

経済、インフルエンザ、政局、ファッション、スポーツ
これらは人の心理や、そこからくる行動によって結果が左右されるものです。

どうせ当たらんのだから
正月恒例の「星座別今年の運勢」とかのほうがまだマシです(笑)

音楽業界での予想

音楽業界でも予想があります。
そして例にもれず、あてになりません。

ここでいう「音楽業界の予想があてにならない」とは
「このバンドは売れる」「この曲はいける」などの
いわば販売戦略についてです。

これがまぁ当たらんのですよ。

もちろん当たるときもあるでしょう。
しかし、稀なこと。確率的には低いです。

周りの大人たちがあれやこれやと戦略を練って
売り込もうとしても、

“売れると確信”していても、

売れなかったりします。
残念ながら。

名前は伏せますが、僕の同期で
大手レコード会社からメジャーデビュー
誰もが知る大物ミュージシャンからの猛プッシュもあって
億単位のプロモーションをかけたのに、

いまいちパッとせず解散してしまったやつらがいます。

その後、復活してインディーズで細々と活動していますが。

それくらい売れないものは売れないんですよ。

逆に
誰も見向きもしなかった曲が世界的ヒットになったり
という例は数えきれません。

レコードのB面CDのカップリングに入れる予定だった曲が
なにかの拍子に爆発的なヒットになるとかよくある話です。

つーかB面とかカップリングとか
若い人たちにはチンプンカンプンだろうね(笑)

講師の予想

僕らのような音楽講師も予想をします。
予想をしている講師が多いと信じたい。

なんの予想かというと
生徒さんのできない原因”の予想です。

レッスン中、あるいは家で練習していて
「これができません」となりますよね?

Fコードが押さえられない
ピッキングがスムーズにいかない
左右の連打がうまくいかない
など、うまく演奏できない“症状”は山ほどあります。

これらは、一つ一つに必ず原因があります

その原因を探って解決法を提案するのが僕らの仕事です。

厄介なのが同じような症状に見えても
生徒一人一人原因が違うってこと。

例えばFコードが押さえられない、という症状に対して
押さえられない原因は人それぞれなんです。

だから
この生徒さんはこうなんじゃないか
あのときのAさん(別生徒)と同じ原因なんじゃないか
でも解決法はBさん(別生徒)パターンかも
など

色々と予想しながら
そしてその結果を見ながら
レッスンを進めていきます。

これが講師の理想形だと思います。

時々、いるんですよ。
「こんな感じでやればいいよ」
「だいたいそんなんでOK」
みたいに具体的なアドバイスをしない講師が(笑)

一人一人の症状、その奥底にある原因を予想せずに
自分の感覚・常識だけを押し付ける講師はダメな講師です。
生徒に嫌われる講師
講師の質 ~いい音楽講師の選び方~

最後に

講師の予想は天気予報みたいなもんです。

膨大なデータ(生徒の状態・過去のフィードバック)があって
分析して
結果を出す(原因予想・解決策の提案)。

当然、その予想や提案が外れることもあります。

でも外れたこともデータとして蓄積していく。

蓄積していくと
予想の精度が徐々に上がっていく

講師も生徒さんとのやりとりで成長・進化し続けます。

「講師業」を真剣にやっている人は信用できます。

「プレイヤー」つまり演奏メインのキャリアが長くても
「講師業」を片手間にやっている人は信用できません。

講師としては、ね。

プロの予想があてになるかならないか、は
その人がどういう取り組みかたをしているか、で見極めましょう★

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