先日、完全にプライベートでとあるイベントに参加したんですが
そこでなんと昔の音楽仲間にバッタリ再会。
約10年ぶりかな。
彼とは同い年で地元も近く、よく一緒にライブもやったし、よく飲んだ(笑)
お互い忙しく、しばらく疎遠になっていましたが(連絡先は知っていたけど)
久しぶりに会っても当時と変わらないテンションで会話できたのが新鮮でした。
学校の同級生とかだと、仕事の影響や家庭を持った影響などで
妙にお互い大人になっちゃって変な距離感があったりするもんですが。
ある程度大人になってからできた友人、そして切磋琢磨しあった仲だけに
そういう変な距離感はなく、自然と元バンドマンの兄ちゃん同士に戻りました。
しかし、一方で
「音楽を続けていて凄いよなー」という彼の言葉に
一抹の寂しさみたいなものも感じました。
僕は自身のバンド活動を終えてからもプロミュージシャン・プロ講師として活動を継続し、
彼は音楽とは全く関係ない仕事に従事し、音楽は趣味程度で続けている状態で。
彼の中には
皮肉ではなく、純粋に僕に対する賞賛と
音楽を続けたくても続けられなかった悔しさ・後悔みたいなものがあったんだと思います。
というわけで、本気で音楽の道を志した人が音楽をやめてしまう理由を僕なりに探ってみたいと思います。
音楽をやめる理由
音楽の道を志す人は多いでしょう。
昔はバンドブームってものがあり、若者の大半はバンドやってるみたいな時代もありました。
最近はそうでもないんだろうけど、やはり音楽の道へ進む若者はまだまだいます。
そして、だいたい10代後半から20代半ばくらいまで続けて、やめる人がほとんどです。
そこでやめなかった人は、プロになったか、いつまでも夢を諦めないぜ!って言いながらウダウダ続けているイタイ中年か、のどちらかです。
では、なぜ大半の人が音楽への道から外れるのか。
実力不足
しばらく音楽活動を続けていると、色んなミュージシャンや音楽に詳しい人と関わることになります。
先輩、同僚、後輩、遥か上のプロ、スタジオのスタッフ、ライブハウスのスタッフ。
そして嫌というほど自分の実力の無さ、知識の無さを思い知らされます。
ここで心が折れて辞めてしまう人が出てきます。
しかし、これは大事なことで。
音楽の道を志してから数年のうちに痛い目にあっておかないと、後が伸びません。
自分の実力不足を痛感してからが勝負なんですが、大半の人はここで踏ん張れないようです。
親の反対
何かを志そうとすると、決まって反対する人が出てきます。
その筆頭が親です。
中には子供のやりたいことに対して寛大な親御さんもいるんでしょうが
ほとんどの場合
「夢じゃ食えない」
「ちゃんと働け」
「お前には無理だ」
などと言われます。
もちろん、我が子を思っての助言なのかもしれませんが
そこにはある種、嫉妬のようなものがあります。
自分の夢を叶えた親御さんなら、きっと我が子の夢も応援するでしょう。
自分が夢を叶えることができなかったから、どうせ我が子には無理だろうという諦めと
自分ができなかった生き方を子供にされたら悔しいという嫉妬から
「反対」するわけです。
そして親の反対を押し切ってまで自分の目標を達成しようとするには
かなりのモチベーションが必要になります。
大半の人がそのモチベーションを維持できずに音楽を諦めてしまいます。
時間の制約
なにかを目指すうえで「◯年間だけ」とか「◯歳までに」など
時間を区切って挑戦する人もいるでしょう。
上記の“親の反対”にも含まれることです。
「◯年間だけやらせてやる。◯年で結果が出なかったら就職しろ」
って具合にね。
時間の制約を設けることで、何がなんでもっていう気持ちを奮い立たせるのと
その物事に極限まで集中できる、というメリットがあるにはあるんですが。
あまりその時間の区切りに縛られすぎるのも問題です。
なぜなら、物事は思いどおりに・計画どおりにはいかないから。
そして将来の予測は誰にもできないから。
最初から時間を区切ってしまうのはデメリットでもあるわけです。
「◯年やった、でも状況は全くかわらない」
この場合は諦めたほうがいいでしょう。
「◯年やった、状況は少しずつ上向いている」
これだったら延長して継続してみる価値はあります。
可能性が出てきたのであれば、最初の約束を律儀に守る必要はないと思います。
まぁ本人次第ですが。
家庭をもった
親の反対と同じくらいの“あるある”が
「結婚して家庭を持ったから」でしょう。
男性なら、相手の女性やその親御さんに就職してって言われたり
女性なら、妊娠・出産などのことを考えてだったり。
実際、僕の音楽仲間の一人も(冒頭の彼とは違う友人)
奥さんになる方と相手のご両親に断固反対されて音楽を諦めました。
考え方は人それぞれですが、僕だったら最初から音楽に対して理解のある女性を選ぶと思います。
やめないとどうなるか
では継続するとどうなるでしょう。
何かを継続していると、少しずつ自分に対する周りの見方が変化していきます。
親や親戚、友人とかね。
最初は“半信半疑で”応援してくれるんですよ。
「頑張ってね(とりあえず言ってみる)」とか
「やれるだけやってみろ(どうせできるわけないだろう)」って感じで。
そして徐々に「まだやってんのか」というモードになっていきます。
中には小バカにしてくるような人も出てきます。
「いつまで夢見てんの?」
「そんなんじゃ稼げないじゃん」
って。
ここを乗り越えて、それでもなお継続していると
「ずっとやっているのはすごいな」と。
「どうせならやりきってしまえ」と。
今度は“真剣な”応援に変わっていきます。
こうなるとシメたものです。
誰にも邪魔されないからです。
そしてこの頃には実力がついており、音楽一本で生活できる、またはある程度の収入を得られるようになっています。
ならない人もいます(笑)
最後に
音楽に限らず、なにかを継続することは非常に大事です。
しかし、引き際を見誤るのも問題です。
あまりにも実力がない
あまりにも状況が変わっていない
そんな状態で「継続が〜」なんて言っていたら
前述したとおり、イタイ中年です。
いますぐやめましょう。
就職しろとは言いませんが、別の道を探ったほうが身のためです。
しかし、
状況が変わりつつある
少しずつ結果が伴ってきている
だとしたら、絶対に継続するべきです。
周りが何も言わなくなるまで、そして周りが応援してくれるようになるまで。
あなたの人生の責任をとれるのはあなただけです。
というわけで
僕もイタイ中年にならないよう気をつけます(笑)
コメント