ドラムはつじつまが合えば良い ~細かいことは気にするな~

ドラムなどのリズム楽器
ギターやピアノなどの音程楽器

決定的な違いはなんでしょう?

それは
細かいことは気にしなくて良いという点です。

誤解を恐れずに言うならね。

もちろんプロでは
細かいことまで気を配らないと通用しませんよ(笑)

あくまで初心者
その楽器を始めたばっかりの人、って考えた場合です。

役割を考える

音程楽器リズム楽器
それぞれの役割を考えると、答えが見えてきます。

ギターやピアノなどの音程楽器は
その名のとおり音程を出す(音程がある)ものです。

ピアノ

音程がある以上、正しい音程と正しくない音程があります

ここで言う正しいとは、「心地よく聞こえる」という意味です。

曲にはkey(曲全体を貫く音の高さみたいなもの)があり
コード進行があります。

つまり、音程楽器は
曲中のkeyの範囲のなかで
コードの範囲のなかで、

音程を守るという役割があります。

音程を守らないでいい加減に弾いていると
気持ち悪くて仕方がありません。

ジャズのいわゆるアウトものというか
音程をあえて外すというテクニックはありますが。

最終的にはイン(音程内)の音に帰ってきます

対して、ドラムや他パーカッションなどの打楽器は
リズム楽器です。

ドラム

音程がない・・・

いや、厳密にはありますよ!!

打楽器にも音程はあります

ただ音程楽器に比べると音程がわかりにくい。
というかわからない人が多い(笑)

人によっては
曲ごとにドラムのシンバル換えたり太鼓を換えたりします。

でも交換に手間がかかるので
スタッフを抱える余裕のある人しかできません。

よってドラムはほとんどのケースで
音程を気にしないということになります。

便宜上、この記事ではドラムは音程がないという扱いにします。

となるとドラムの役割はリズムの形成、テンポのキープです。

役割を損ねた場合

ではそれぞれが役割を損ねた場合にどうなるか?

音程楽器は前述したとおり
音程を外すことで心地よくない音楽になります。

音痴の人が歌うと・・ちょっとね。

ジャズのアドリブなどで意図的に音程を外したとしても
必ず帰ってこなければなりません。

というか帰ってきたほうが無難です。

逆に音程楽器のリズムが崩れた場合。

これはあまり問題にはなりません。
もちろん程度にもよりますが(笑)

音程楽器は、リズムを重視するより音程を重視したほうが良いということです。
どっちが重要かと問われればね。

リズム楽器の場合はどうか?

リズム楽器は音程をないものとし(あくまでこの記事内で)
無視することにします。

ということで、当たり前ですがリズム重視です。

リズム楽器(ドラム、ベース)のリズムが崩れると
途端にバンド全体の演奏が崩れます。

音程楽器がリズムを崩しまくってもOKということではないですが
音程楽器とリズム楽器とでは、その崩壊度合いが違います。

もうね、ドラムが下手なバンドだとマジで聞いてられんのよ(笑)

多少の音痴は笑えても、テンポキープできないのは笑えません。

ドラムでありがちなこと

ドラムの最大の仕事はテンポキープです。
タイトルどおり、細かいことは気にしなくてOK。

では細かいこととは具体的に何なのか?

初心者に多いのが
譜面のパターンにとらわれすぎる
というものですね。

例えば、

  • バスドラムが抜けた
  • スネアが増えた
  • フィルインを違うパターンで叩いた

など。

以下のパターンを例にとりましょう。
これが譜面に書いてあり“正しいもの”とします。

リズムパターンの例

んで
バスドラムを踏みそこねたり(①)
スネアを余計に1個増やしちゃったり(②)
フィルインのリズムが違ったり(③)
ってことになりがちです。

ミスの例

こうなったときに
「あ、ミスった・・・」と
すぐに止まってやり直す、という人が多いです。

でもこれね、別に間違いとかではないんですよ。
まぁプロの現場なら話は違ってくるけど。

テンポキープできていて
小節の拍にズレがないなら
問題ありません。

ドラムは止まってしまうことが致命的。
だから何がなんでも止まらないことが大事になってきます。

どうやるか

ではミスったとき(譜面どおりでないという意味で)
どう対応するか、を見ていきましょう。

ミスの例

先ほどの例で考えます。

まず①と②はほぼ問題ありません。
気にせず、とにかく突っ切ります。

余裕があるなら
ミスった(と自分が思った)パターンを再度、同じ形で登場させます

2小節目でミスったんなら4小節目とか
もう一周まわって6小節目とか。

このように同じこと(ミスの再現)をしてやると
聞いている人は「そういうものか」と思ってくれます。

注意したほうがいいのは③の箇所。

正しいパターンでは
クラッシュシンバルが8分音符で、すぐにスネアの連打。

ミスのパターンでは
クラッシュシンバルが4分音符。

つまり8分音符一拍分の空白ができています。

ミスのパターンの空白

曲のテンポにもよりますが
ほんの一瞬の空白です。

だけど叩いている本人はミスったと思っているので
一瞬には感じなかったりします(笑)

この一瞬の空白時に
「やべぇ、ミスった!」
と思って焦った結果、

後ろが「タカタカ」ではなく「タカタン」になってしまう。

焦った結果の例

でもこれ、全然アリでしょう。

もっと言うなら、空白を引き延ばしてギリギリまで考えて
最後にフロアタムを一発いれる、なんてのもOKです。

ギリギリまで考えた例

止まることが致命的とはいいましたが
止まることと、間を空けることは違います。

間を空けた体
何食わぬ顔して再開すればいいんです。
「最初からそういうパターンですけど」的な。

聞いている人の大半はわかりません。
本人にとっては苦しい一瞬かもしらんけど(笑)

最後に

ドラムはリズム楽器なので、

小節の長さが変わらない
テンポが変わらない
と、辻褄があえばいいんです。

一瞬、間が空いたら
即座に別のパターンで埋め合わせれば問題ありません。

バンド全体のキメなんかでズレちゃうと
さすがにミスだってバレるんだけど。

それでも
音楽やっていない人だったらほとんど気が付かないでしょう。

ミスをミスとせず、とにかく止まらない

これがドラムを叩くときの鉄則です。

最初はそれぐらいの軽い気持ちでドラムに取り組んだほうが
どんどん上達できます。

いろいろ気になる方は
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