はい、久々の「魅惑の〜」シリーズですよー。
今回はKlaus Nomi(クラウス・ノミ)!
でました、、、自分で選んでおいてナンですけども。
この人について書くのは難しいなぁ。
僕はすごく好きなんですけどね。見た目とか歌唱スタイルがなんかアレだしね(笑)
ま、とにかくいってみましょう。
Klaus Nomiとは
彼について良く言われるのが、「ロックとオペラの融合」です。
そうなんです。早い話、オペラ歌手なんですね。
そしてAIDSで亡くなった最初の著名人とも言われています。
QueenのFreddie Mercury(フレディ・マーキュリー)氏よりも前ですね。
1944年、ドイツはバイエルンの生まれです。
幼い頃にMaria Callas(マリア・カラス)氏の影響を受け、ソプラノ歌手を目指します。
マリアカラスは20世紀最高のソプラノ歌手と言われていますからねー、このへんからすでに違います。
といってもガチガチにオペラ一色だったわけではなく、本人はElvis Presley(エルビス・プレスリー)氏のようなシンプルなロックンロールも好んでいたそうで。
しかし親からはクラッシック音楽しか聞かせてもらえなかったとかなんとか・・・。
やはり様々な音楽に触れることは大事なんでしょう。
72年に音楽学校を卒業後、ニューヨークへと渡ります。
そしてパティシエなどもやりながら細々と歌手活動を続け、
79年に
なんと
David Bowie(デヴィッド・ボウイ)氏のバックコーラスに大抜擢されます。
この時、パートナーでもあるJoey Arias(ジョーイ・アリアス)氏と二人でバックコーラスを務めているんですが。なんでも、ボウイ側が彼らを発掘したんだとか。
その模様がこちらです。
黒い方がノミですよ。引かないでね(笑)
これを機に脚光を浴び、81年にソロデビュー。
ファーストアルバム「Klaus Nomi」をリリースします。
82年にはセカンドアルバム「Simple Man」をリリースしますが、この頃すでに病に冒されており
翌83年に、ジョーイに看取られながら39歳の若さでこの世を去ります。
うすうす感づいている人もいるかと思いますが、このパートナーのジョーイ・アリアスという方は男性です。
ノミは同性愛者でした。そしてこの出で立ち。AIDSという病。
かなり奇異の目で見られたことでしょう。
特に海外では宗教的な問題もあり、一部の人たちからは毛嫌いされたというか。
今風に言うなら叩かれ、炎上したはずです。
しかし臆することなく自分の信念やスタイルを貫いたことは素晴らしいです。
ボウイに見出されたとはいえ元々あまりメジャーではなかったことと、活動期間が短かったこともあって、長らく忘れ去られていたみたいですが。
2005年にノミのドキュメンタリー映画が制作され、再び注目を浴びています。
Klaus Nomiの魅力
なんといってもその見た目でしょう(笑)
とんがり頭(少しハゲてる)・化粧・意味不明で派手な衣装。
ロボットのようなステージパフォーマンス。
そして女性のような高い声。
初めて知ったときは度肝を抜かれました。
そしてドイツ語で歌っているかと思いきや・・・よくよく聞くと英語なんです(笑)
わざとやってんのか、いわゆる訛りが抜けなかったのかはわかりませんが。
このドイツ語訛りの英語がなんとも言えない魅力を醸し出しています。
イロモノと思われがちですが、しっかり声楽とかオペラを学んでいる人なので歌自体はしっかりしています。
スッピンでインタビューに答えている映像なんかもありますが、端整な顔立ちで、落ち着いたトーンで話しており、ステージ上とのギャップがかなりあります。
プライベートでは寡黙な人だったのかも。
こちらは晩年の映像で、もう立っているのもやっとという状態で歌っているものです。
声量はやや落ちているところもありますが、身体の状態を考えるとこのクオリティは驚異でしょう。
個人的にはノミはスルメのような人だと思っています。
噛めば噛むほど味が出る。聞けば聞くほどその魅力に取り憑かれていきます。
見た目で毛嫌いせず、是非ともしつこく聞いてみてください。
その生い立ちのせいか、声にどことなく悲哀さのようなものを感じさせるノミ。
死後、遺灰はニューヨークの街にまかれたそうです。
最後に「Total Eclipse」とエルビス・プレスリー氏のカバー、「Can’t Help Falling In Love」を紹介します★